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11月1日の閣議の後、林農林水産大臣が、減反政策を廃止する場合、7年後の平成32年ごろまでに終えることが望ましいという考えを示唆した。

減反政策は、米の生産量を調整するために行われてきた政策で、現在、減反を行っている米農家に対しては10アール当たり1万5千円の定額補助金が支給されている。減反政策が廃止されると、補助金支給も無くなることから、減反を行っている米農家にとっては頭の痛い問題だ。

米の生産量が増えて自給率アップにつながるのか?


現在の我が国の食料自給率は約40%と低いことが問題視されている。これは、国の減反政策が原因だと言われることがあるが果たしてそうなのだろうか?

下のグラフは、平成15年からの10年間の国民1人当たりの米の年間消費量を表したものだ。

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平成15年には61.9kgだったのが、平成24年には56.3kgまで減少している。
米消費量の減少については、減反政策で米の価格が高止まりしており、消費者が買い控えていると考えることができる。もしも、減反政策をこの50年間行っていなければ、収穫量が増えて米価は現在よりも低くなり、国民の米離れを抑えることができたのではないかということだ。

しかし、このような考え方は短絡的だろう。食の趣味趣向は十人十色。米価が低ければ、米の消費量も増えるとは必ずしも言えない。なぜなら、小麦の国際価格は、平成15年は約100ドル/トンだったのが、平成24年には約200ドル/トンと2倍にも上昇しているにも関わらず、国内での1人当たり年間消費量は、平成15年が32.6kg、平成24年が32.9kgとほぼ横ばいだからだ。

消費者の米離れが進んでいるのは、減反政策が原因とは言えない。むしろ、消費者の米離れが進んだから、減反政策が行われているのである。国が減反政策廃止を打ち出したのは、財政的な問題の方が大きいのかもしれない。

今後さらに国民の米離れは加速する


仮に減反政策の廃止で、米価が格段に下がったとしても、国内でのコメの消費量が増えることはないだろう。

なぜ、そのようなことが言えるのか?
それは、米食が糖尿病の原因となることが明らかとされたからだ。

糖尿病は、高血糖の状態が続くことで、各種の合併症を引き起こす難病だ。一度発症すると、現在の医学では健康な状態に戻すのが困難だ。そのため、現在の医療の現場では、血糖値が上がったら、それを下げるための薬を処方して血糖コントロールを行うというのが主流だ。決して、糖尿病を直す治療ではない。

健常者は、空腹時血糖が60~109mg/dlの範囲が標準とされているが、糖尿人の場合は、血糖値の値がこれよりも高い状態が続く。そのまま放置すれば、失明、足の指の壊疽(えそ)、腎不全となる危険がある。そのため、糖尿人は、薬に頼って血糖値の標準値を維持するわけだ。

それと同時に医師から食事の指導も受ける。現在の糖尿人に対する食事の指導は、カロリーコントロールが主流だ。簡単にいうと低カロリーの食事をし、できるだけ運動することで、カロリーオーバーとならないようにすれば、糖尿病の進行を緩やかにできるという考え方だ。

具体的には、高カロリーな脂質や肉類を控え、野菜や穀物などの低カロリーな食事をするように指導される。しかし、この食事指導が、糖尿病を悪化させている原因なのだ。

糖尿病は血糖値が上がることが問題なのだが、三大栄養素と言われる炭水化物、タンパク質、脂質のうち血糖値を上げるのは炭水化物だけ。厳密には、炭水化物は糖質と食物繊維の合計だが、このうち糖質だけが血糖値を上げるのだ。したがって、タンパク質と脂質をどれだけたくさん食べても糖尿病になることはない。

糖質の代表は砂糖だ。普段、炭水化物という言葉をよく使うが、この炭水化物の代表は、米、小麦、イモである。つまり、これら日本人が主食としてきた食べ物こそが、糖尿病の原因だったのだ。

現在、日本の糖尿病患者とその予備軍は2,000万人と言われている。これら糖尿人が、糖尿病の進行を食い止めるには、糖質の摂取量を控えるしかない。この事実を知った糖尿人は、すすんで糖質制限を始め、米や小麦を食べなくなるだろう。したがって、減反政策を廃止したところで、米の消費量は増えることはないし、むしろ、米農家に稲作の継続をすすめることは、彼らの職を奪うことになるだろう。

大豆栽培が米農家と糖尿人を救う


では、米農家は7年間、座して死を待つ生活をしなければならないのだろうか?
そのようなことはない。今後、米や小麦といった健康を害する農作物はタバコと同じ嗜好品という扱いに変わっていく。しかし、米や小麦の美味しさを知った現代人が、そうそうこれらを食べるのをやめるということはない。どんなにタバコが体に悪いとわかっていても、禁煙に踏み切れない喫煙者は多数いる。米や小麦もおなじであろう。

ただ、年々喫煙者の数が減っているように米や小麦の消費量も今後は減少していくに違いない。

現在の米農家に提案したいのは、大豆の栽培だ。
どんなに米や小麦が体に悪いと分かっていても、パン、うどん、ラーメン、たこ焼き、お好み焼き、とんかつ、から揚げ、てんぷら、フライといった美食をすぐに捨て去ることはできない。特に粉モン文化を愛する大阪人にとっては、これらを否定されるとたまったものではないだろう。

これらの食べ物は、米粉や小麦粉だけでしか作れないわけではない。
最近では、ヘルシーだという理由で大豆粉を使ってパンや揚げ物を調理している飲食店や主婦も増えてきている。こういった理由に加えて、大豆は、糖質の含有量が米や小麦と比較して極めて少ないことも、今後消費量が拡大していく可能性を秘めている。ちなみに大豆、白米、小麦それぞれ100g当たりの糖質含有量は以下のとおりだ。

  • 大豆=16.7g
  • 白米=76.6g
  • 小麦=61.4g


これを見れば、大豆に比べて白米と小麦がどれだけ多くの糖質を含んでいるかがわかるだろう。白米は、炊飯して食べるので、茶わん1膳150gにすると水を含んでいる分だけ糖質含有量は減少するが、それでも55gも含まれている。角砂糖で15個くらいの量だ。こんなにたくさんの砂糖を食べれば、体に悪そうだということはすぐにわかるが、ご飯という言葉や炭水化物という言葉には、糖質が含まれているというイメージがほとんどない。

しかし、大豆粉が米粉や小麦粉にとって代わるためには難題がある。大豆粉は、まだまだ一部のスーパーでしか手に入らないし、価格も1kgで1,000円近くもする。一般的な小麦粉と比較した場合、5倍から8倍ほども高い。もっと安価に手に入る食材にならなければ、広く流通させるのは難しいだろう。

そこで、現在の米農家に大豆栽培を提案するわけだ。

国産大豆は輸入大豆と比較してまだまだ高い。スーパーに並ぶ豆腐の値段を見ればわかるが、国産大豆で作った豆腐は輸入大豆で作った豆腐と比較して2倍ほど高い。減反している米農家が、減反廃止で再び稲作を再開するよりも、大豆栽培に移行してくれた方が我々消費者にとってもありがたいし、米農家の生活も維持できると思うのだが、どうだろうか?
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