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ネットショッピングの際に電子マネーを利用する方もいるだろう。電子マネーには、様々な種類があるが、新たにビットコインもその中に加わってきているようだ。筆者は、これまでに電子マネーと呼ばれるものを利用したことがない。強いて言えば、Amazonギフト券くらいだ。だから、電子マネーには関心がなかったのだが、ビットコインは妙に気になる。

ビットコインは通貨にあらず


まずは、ビットコインがどういうものなのかを調べてみた。

ビットコインというのは、2008年11月に中本哲史(ナカモトサトシ)という謎の日本人が発表した論文に基づくデジタルキャッシュだ。流通量の上限は2,100万ビットコインとなっている。なお、この記事を書いている2013年11月14日現在の流通量は「11,988,100.00000000」ということなので、流通しているのは、上限の半分程度ということになる。

ビットコインを入手する方法は、専用サイトに登録して、リアルマネーを送金する他に何か商品を販売した代価として受領する方法もある。簡単にいうと、銀行に行って円をドルに交換したり、アメリカ人相手に商品を販売してドルを受け取ることと基本的に同じということだ。

しかし、円やドルなどのリアルマネーと根本的に異なっているのは、中央銀行による保障というものがないことだ。もちろん、アメリカや日本という国家が崩壊すれば、今持っているドルも円もただの紙切れになる。だから、ビットコインもその点では同じと言えるが、そもそも歴史が違う。

貨幣というのは、何らかの価値のあるものとの交換が保障されなければ流通は難しい。世界史で習ったことだろうからご存知とは思うが、世界の国々の貨幣は、国家(中央銀行)が金(ゴールド)との交換を約束したから流通した。こういった金との交換を認めた紙幣を兌換紙幣という。

人々は、金という価値のあるものとの交換が保障されていたから、貨幣をただの紙切れや鉄くずとは思わなかった。その後、金との交換を行わなくなっても、国家の保障があるから貨幣は流通しているのだ。

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しかし、ビットコインには、そのような中央銀行の保障はない。ところが、その価値は、上昇し続け、2013年1月に1ビットコインは20ドル程度の価値しかなかったが、4月には250ドルを超え、11月にはなんと400ドル、日本円にして4万4千円にまで達したのだ。

bitcoin2.jpg

上のチャートは、ビットコイン取引所のMt.Gox(https://www.mtgox.com/)に掲載されていたものだ。

わずか10ヶ月かそこらで2千円もしなかったものが、4万円にまで高騰したわけだ。

bitcoin3.jpg

これは、もはや通貨ではなく、株や土地などの投資対象と考えた方が良さそうだ。もちろん、ビットコインで買い物をしたければすればよいのだが、こんなに価値が上がり続けるのなら、貯めておいた方が良いだろう。

マネーロンダリングや闇取引への利用の懸念


ビットコインのような投資対象につきものなのが、何かよからぬことをして手に入れた貨幣を浄化するマネーロンダリングに使われるのではないかということだ。

これについては、11月12日付の毎日新聞で、アングラマネーを抱えた中国人富裕層がマネーロンダリング目的でビットコイン市場に参入していることが掲載されている。最近のビットコインの急騰はこれが原因らしい。汚いお金でも、一度ビットコイン市場を介してドルに換えてしまえば、きれいなお金に生まれ変わる。しばらくビットコインのままにしておいて、価値が上がってからリアルマネーに交換する場合もあるだろう。

筆者は、他にも薬物などの取引に使われるのではないかという不安を持っているのだが、想像通り闇市場でビットコインが使用されていたようだ。さらにこれだけビットコインの価値が高まると、盗難の恐れもあるのだが、やはり、こちらも被害が出ている。ビットコインのホームページ(https://www.weusecoins.com/ja/)には、安全性の高さが記述されているが、そうとは言えないようだ。

bitcoin4.jpg

ビットコインはドルになるのか楮幣で終わるのか


現時点では、ビットコイン経済圏が拡大するのかどうかはわからない。

ビットコインのホームページには、「早期採用者はリスクを冒して確立していないビットコインに投資したため、多くのビットコインを保有している。これによりビットコインが現在の状態に発展し将来へつながる基礎を作ることができた。投資の成功により利益を収めるのは公平であると言える」と記述されている。

リスクを負って、早期にビットコイン市場に財を投じた者が、市場の拡大により莫大な富を得るというのは、資本主義の理にかなっていると言える。しかし、この考え方自体が、ビットコインを通貨とは考えていないということではないだろうか?

そう考えると、中央銀行などの保障がないビットコインが、ドルや円などのリアルマネーにとって代わるのは難しいと言えそうだ。

筆者は、最初、ビットコインの内容を理解できなかったが、調べるにつれて、これは楮幣(ちょへい)と同じだなと思うようになった。楮幣とは、14世紀に後醍醐天皇が行った建武の新政の中で採用された通貨だ。実際には、計画だけで流通はしなかったのではないかとも言われている。

鎌倉幕府を倒した武士たちの恩賞として楮幣を与え、これで買い物をするわけだが、商品の代金として楮幣を渡された商人にとっては、何の意味があるのかわからないお札をもらっただけだから、宋銭での支払いを求める。こうなると、楮幣を支払った武士が「無礼者!」と叫んで商人を叩きのめす。場合によっては楮幣を馬鹿にしたということで牢屋に入れられることもある。

結局、楮幣が受け入れられなかったのは、この時代がまだ土地本位制であったことと、楮幣が金(ゴールド)などの価値のあるものと交換できる兌換紙幣でなかったことが原因だ。

現時点では、ビットコインは商品の交換やリアルマネーとの交換が可能であるが、ある日、催眠術が解けてしまうと、誰も商品やリアルマネーとの交換をしなくなる可能性がある。ひょっとすると、ビットコイン経済圏は、世界規模のウェブ上のババ抜きを行う場なのかもしれない。

流通量が上限に達した時、多くのビットコインを持っていた者が最後にババを持っていたということにならないようにビットコイン経済圏を成熟させている必要がありそうだ。

しかし、ビットコインを見ていると円天を思い出す。そう言えば、数年前に脚光を浴びたセカンドライフも、今では名前を聞かなくなっている。
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