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12月16日付の朝日新聞で、東電に融資している金融機関が、同社への融資上限を4兆5千億円にする方向で最終調整に入ったことが報じられた。2014年以降は、借り換えには応じるものの新規の貸し出しは行わないということだ。

現在、東電が抱えている除染や賠償の費用は、今後も増えていくと予想されることから、国と金融機関が東電の資金繰りを支えていく今の仕組みを続けるのは困難だと判断したものらしい。

東電だけで賠償金や除染費用を負担できるのか


福島原発事故から、もうすぐ3年になる。事故前は、原発は安全だと信じ込まされてきたが、現在、そのように思っている国民は一人もいないだろう。個人によって感じ方は違うと思うが、原発には、それなりのリスクがあると認識しているはずだ。

だから、国民の多くは、原発の新設はおろか再稼働も容認すべきでないと主張している。筆者も同じ意見だ。

しかし、現代人が今のように多くの電力を消費している限りは、そのうち電力不足が起こるのではないだろうか?再生可能エネルギーは、まだまだ実用化に時間がかかりそうだから、当面は火力発電が主流になりそうだ。

東電は、来年以降も火力発電の建設やガス事業などの新規事業のために借り入れが必要となるが、金融機関は、東電本体への貸し出しは行わない方針だ。その代わり、東電が他社とつくる合弁会社などには融資を行うということだ。

東電は、今後、廃炉・汚染水対策のために2兆円以上、除染などに3兆5千億円を国とともに負担することになる。その他にも賠償金の支払いに5兆円から6兆円が必要になる。果たして、これだけの支出を4兆5千億円の借入枠だけで賄うことが可能なのか?

額が大きすぎて、まったくピンと来ないというのが正直な感想だ。

国民の除染賠償費用の負担もあり得る


福島原発事故の後処理については、東電に責任があるのだから、全て東電にやらせろといった論調がある。これは確かに正論だ。国も原発を推進してきた責任があるのだから、国にも費用負担させるべきだといった考え方も、納得できる。

だから、まずは東電と国が協力して、事後処理にあたるべきだ。しかし、本当に東電と国だけの問題なのだろうか?

テレビで、識者が、原発費用というのは、実はすべての発電方法の中で最も割高だと述べているのを見たことがあるという人は多いと思う。今までは、原発は低コストの発電技術だと信じ込んでいたが、使用済み核燃料の処理費用や事故対策の費用も考慮すると、原発ほど費用がかかる発電方法はないというわけだ。

この話を聞くと、今後、原発の新設はやめた方がいいと思うし、当面は、火力で電力をまかなうのが現実的だと思える。

そうすると、今まで原発は低コストと認識して、安い電力料金を支払ってきたわけだが、今後は火力という割高な発電に当面は頼っていく以上、今よりも電力料金が高くなっても仕方がないのではなかろうか。さらに言えば、今まで高コストだった原発に対して、安い電力料金しか支払ってきていなかったことを考えると、過去の原発利用にかかっていた実際のコストも国民が遡って支払うべきではないだろうか。

わかりやすく言うと、4,000円の買い物をして5,000円札で支払ったら、お釣りが2,000円返ってきたというのと同じだ。1,000円余分にお釣りを受け取っているのだから、それは店に返さなければならない。しかし、日本国民全員が、間違ってもらった釣り銭を数十年間返さずにいたわけだ。

そう考えると、電力料金をさらに値上げして、釣り銭間違い分を回収する必要がある。そうすれば、金融機関の融資上限が4兆5千億円に抑えられたとしても、賠償や除染の費用を捻出できるだろう。もちろん、東電管内の住民や企業にだけ、高い電力料金を負担させるのは不公平だ。他の地域でも原発を利用しており、釣り銭間違いは発生したわけだから、それを返す意味合いで、東電以外の電力会社の値上げも受け入れるべきだと、筆者は考えている。

いずれにしても、福島原発事故の費用負担が東電の経営を圧迫している限りは、国民も強制的に費用負担させられるはずだ。東電に対する責任追及も大切だが、それ以上に重要なのは、被災者の生活と被災地の速やかな原状回復だ。そのためには、国民の負担を増やしても良いのではないだろうか。
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